マツダCX-8のライバル車種のひとつである、三菱アウトランダー。
どちらも3列シートSUVとして形こそ似てはいますが、それぞれの良さや特徴は違うような気がします。
この記事では、両車を以下の点から比較していきます。
- 外観サイズ、車両重量
- 室内空間
- 走行性能
- 動力性能
そこから、それぞれの車の優れている点と劣っている点を探ってみたいと思います。
そのうえで、CX-8は何を重視している人向きなのか、アウトランダーは何を重視している人向きなのかを考えていきます。
CX-8とアウトランダーを比較
まずは、CX-8とアウトランダーの車体の外観サイズと車両重量の比較から初めてみたいと思います。
1.外観サイズ・車両重量比較
両車の外観サイズと車両重量を比較した表が下記となります。
CX-8(A) | アウトランダー(B) | B-A | |
---|---|---|---|
全長 | 4900mm | 4695mm | -205mm |
全幅 | 1840mm | 1810mm | -30mm |
全高 | 1730mm | 1710mm | -20mm |
最低地上高 | 200mm | 190mm | -10mm |
ホイールベース | 2930mm | 2670mm | -260mm |
車両重量 | 1710~1910kg | 1490~1570kg | 220~340kg |
(1)全長
CX-8は4900mm。
アウトランダーは4695mm。
同じ3列シートなのにもかかわらず、CX-8の方が約20cmも長いのです。
CX-8の全長はSUVの中でも長く、アルファードなどミニバンクラスに匹敵するほどになります。
取り回し気になるところだと思われます。
(2)全幅
CX-8は1840mm。
アウトランダーは1810mm。
こちらもCX-8のほうが3cmほど広いということがわかります。
3cmの差だとドアの厚みの差ということもありますので、座席に座ってみてもあまり違いは感じないかもしれませんね。この後お伝えする、室内長を確認する必要がありそうです。
(3)全高
CX-8の全高は1730mm、アウトランダーは1710mmでした。
CX-8の方が2cmほどの高いです。2cmの差ですので天井に頭が付きそうな方であれば気になるかもしれませんが、そうでもないのであれば余り大きな差を感じることはないでしょう。
(4)地上高
CX-8は200mm、アウトランダーは190mmでした。
CX-8の方が1cm高めですが、そこまでの差はないようです。1cmの差であれば凹凸のある路面を走ったとしてもシャーシを擦る、擦らないの影響もないでしょう。
(5)ホイールベース
CX-8は2930mm、アウトランダーは2670mmでした。
CX-8のホイールベースは26cmも長いことがわかりました。
この差は大きいですね。
一般的には、ホイールベースが長くなるほど直進する際の安定性が増します。
ですが、ホイールベースが長いと最小回転半径が大きくなり、小回りが効かなくなってしまうのが難点といえるかと思います。
普段から横幅の狭い道を運転する機会が多い方にとっては大きな影響があると考えます。
(6)車両重量
CX-8は1710~1910kgに対して、アウトランダーは1490~1570kgでした。
CX-8のほうが220~340kgも重いのです。
これも大きな差ですね。車両重量は、燃費に影響する部分になるので、気になるところですね。この跡の燃費比較に注目してみます。
(7)外観サイズ・重量比較のまとめ
総じていうと、CX-8のほうがアウトランダーよりも車体が大きく、長く、重いことがわかかりました。
全長とホイールベースの長さを考えると、運転の際の取り回しの良さはアウトランダーに分がありそうです。
さて、車体の長さや広さの違いがわかりました。
次は、室内空間はどれだけの違いがあるのか確認してみましょう。
2.室内空間比較
CX-8とアウトランダーの室内のサイズを比較した表が下記となります。
CX-8(A) | アウトランダー(B) | B-A | |
---|---|---|---|
室内長 | 2690mm | 2580mm | -110mm |
室内幅 | 1540mm | 1495mm | -45mm |
室内高 | 1250mm | 1265mm | 15mm |
(1)室内長
CX-8が2690mmに対してアウトランダーが2580mmと、CX-8の方が11cmほど長いことになります。
車両の全長の差が約20cmだったので、そこから室内長の差を差し引くと、室外で9cmほどの差が生まれます。
CX-8の鼻の長さも気になるところですね。
(2)室内幅
CX-8が1540mmに対してアウトランダーが1495mmと、CX-8のほうが4センチほど幅広いことがわかりました。
わずかの違いではありますが、2列目・3列目に3人乗った際の幅のゆとりなどを考えると、こちらもCX-8の方に分があるように思います。
(3)室内高
CX-8が1250mmに対してアウトランダーが1265mmでした。
車高はCX-8の方が高かったにもかかわらず、車内高はアウトランダーのほうが1.5cmほど高いようです。
地上高やシートのつくりなども関係してきているかもしれませんね。
(4)室内空間まとめ
車体の大きさと同様、CX-8の方がアウトランダーよりも長さ、幅ともに広いことがわかりました。4人以上で乗車する機会が多い場合にはCX-8の方が余裕を持って乗れそうですね。
CX-8とアウトランダーはミニバンではないものの両車とも3列目のシートが備わっています。しかし、気になるのはやはり後部座席の居住空間ですよね。
一般的に、SUVの3列目シートは、ミニバンに比べると「いざというときに使う補助席」のようなものが多いです。
実際、アウトランダーの3列目は狭いという口コミも見受けられます。
さらに、室内長も短いため、3列目シートを使う際は荷室スペースが狭くなってしまう、という声も上がっているようです。
一方、CX-8は3列目シートのつくりにも気を配っています。2列目の席の下部に、3列目に座る人が足を伸ばせるようなスペースがあるのです。運転者だけではなく、後部座席に座る人まで心地よく座れるよう行き届いた設定がされているのだなぁと思います。
こういった心配りはうれしいですね。
次は、実際の走りに直結する動力性能について比較していきます。
3.動力性能比較
ここではアウトランダーが4WDに強いイメージがありますので、4WDを対象にして比較してみます。
(4WD) | CX-8 | アウトランダー |
---|---|---|
エンジン(種類) | (ガソリンターボ)5BA-KG5P
(ディーゼル)3DA-KG2P |
DBA-GF8W |
エンジン(排気量) | (ガソリンターボ)2488cc
(ディーゼル)2188cc |
(ガソリン)
2359cc |
エンジン(最高出力) | (ガソリンターボ)169KW/4250rpm
(ディーゼル)140KW/4500rpm |
(ガソリン)
124kW/4500rpm |
エンジン(最大トルク) | (ガソリンターボ)420N・m/2000rpm
(ディーゼル) 450N・m/2000rpm |
(ガソリン)
220N・m/4200rpm |
動力性能でポイントとなるのがパワーに直結する「排気量」「最高出力」「最大トルク」です。
(1)排気量
CX-8の4WDには、ガソリンターボとディーゼルがあり、それぞれの排気量は2488ccと2188ccです。対して、アウトランダーはガソリンのみで排気量は2359ccです。
排気量で比較するのであれば、アウトランダーにはディーゼルがないので、CX-8のガソリンターボが対象となりますね。
(2)最高出力
CX-8はガソリンターボが169KW/4250rpm、ディーゼルが140KW/4500rpmとなっています。対して、アウトランダーは124kW/4500rpmです。
最高出力に関しては、ガソリンターボ、ディーゼルともにアウトランダーよりもパワーがあることがわかります。
(3)最大トルク
CX-8はガソリンターボが420N・m/2000rpm、ディーゼルは450N・m/2000rpmとなっています。対して、アウトランダーは220N・m/4200rpmです。
最大トルクに関しても、CX-8が圧勝という感じです。
(4)動力性能のまとめ
数字だけを見てみると、排気量・最大出力・最大トルクとも、CX-8のほうが大きく強い印象です。
CX-8にはターボエンジンが搭載されており、それも違いに出ているかと思われますが、CX-8には車重が影響してきます。CX-8はアウトランダーと比較して200kg以上思いですからね。
特にディーゼルは排気量が2188ccとなっており、市街地走行など低速走行が多い場合は問題ないかと思われますが、高速走行は若干パワーダウンが否めなさそうです。
対して、アウトランダーは車重に対しての排気量・出力・トルクともバランスが良い印象を受けました。
次は、もう少し詳しく走行性能について調べていきましょう。
4.走行性能比較
走行性能のひとつである動力性能については既にお伝えしましたので、ここでは4WDシステム性能に絞って比較してみたいと思います。
(1)CX-8の特徴
CX-8の4WDは、「i-ACTIV AWD」というシステムを標準採用しています。
運転者自身は気づかないレベルのわずかなタイヤスリップでもリアルタイムで検知し、路面の状況を素早く予測して駆動を自動制御する、というシステムです。
通常は2WD走行で、雪道だったり未舗装の道路などの走行時に、状況に応じて2WD⇔4WDへと自動的に切り替わります。
そのため、運転者自身が操作する必要もなく、燃費と走行性能どちらも向上されるというわけです。
(2)アウトランダーの特徴
アウトランダーの4WDは、「S-AWC」というシステムを標準装備しています。
「AWC ECO」「NORMAL」「SNOW」「GRAVEL」の4つのドライブモードがあり、2WD⇔4WDを自動制御できるモードや、様々な走行に適したモードを選ぶことができます。
併せて、ブレーキ制御もアウトランダー独自で設定されています。
運転者の思い通りのコーナリングが実現され、高速走行やレーン変更の際も、安定した走行が可能です。
(3)走行性能のまとめ
2WD⇔4WDに切り替える必要のないCX-8に対し、様々なモードを運転者自身で選ぶことができるのがアウトランダーです。
もともと、三菱自動車は4WD性能に対して力を入れており、それはアウトランダーにも受け継がれています。
多種多様な路面状況に応じて自ら操作し運転するという楽しさが、アウトランダーならではの大きな魅力の一つだと思います。
ここまで、様々な視点で両車を比較していきました。
それぞれの優れている点、劣っている点について考えていきます。
CX-8が優れている所、劣っている所
【優れている所】
- ミニバンの代わりにもなり得る居住性の良さ
やはり、後部座席まで快適に座れることはとても魅力かと思います。
- 燃料・エンジンの種類が豊富
駆動方式のほかにも、ターボにするか、ディーゼルにするかなど選択肢も増えます。
ディーゼルにすれば燃費も向上し燃料代も安価なため、維持費が抑えられるのもメリットの一つです。
【劣っている所】
- 車体の大きさからくる、取り回しの悪さ
これは慣れもあるかと思います。が、ホイールベースの長さからくる最小回転半径の大きさはマイナス面といえるでしょう。
口コミサイトでも、「CX-8は車体が大きく狭い駐車場への車庫入れが難しい」といった声も上がっていました。
アウトランダーが優れている所、劣っている所
【優れている所】
- 4WD性能の高さ
様々な路面状況に応じた機能が豊富で、自ら操作する楽しさも味わえます。
- 運転時の取り回しのよさと、視界の快適さ
CX-8より車体が短く、ホイールベースがCX-8よりも短いので、3列シートSUVにしては小回りも効きます。
併せて、アウトランダーは運転席まわりがとてもシンプルなつくりとなっています。視界もCX-8に比べて広くとられているのが特徴です。
【劣っている所】
- 3列目シートの狭さ
室内空間の短さから、やはり3列目はCX-8に比べて劣ります。
加えて、3列シート利用時は荷室が狭くなるのも難点のひとつです。
- 燃料がガソリンのみ
3列シートではディーゼルがありません。維持費という観点からいうと、CX-8に比べて劣るかと思われます。
CX-8は何を重視している人向き?
ずばり、CX-8は
居住性重視のファミリーユーザー向きです。
運転席から3列目のシートまで、すべての乗員を思った設計がなされています。
複雑な操作も不要で、直感的に運転を楽しめる1台です。
ファミリーカーとして、ミニバンの代わりともなり得るSUVといえるでしょう。
アウトランダーは何を重視している人向き?
対して、アウトランダーは
操作性・機能性重視のアクティブユーザー向きです。
4WDに力を入れている三菱ならではの機能が充実しており、街なかのほか様々な路面にも対応しています。
自ら操作し、アクティブにドライブを楽しみたい人にはもってこいのSUVかと思います。
まとめ
この記事では、CX-8とアウトランダーの車体サイズ・居住空間と動力性能・走行性能の観点から比較し、それぞれの優れている点や劣っている点を上げました。
CX-8は居住空間は優れているものの、車体が大きさからくる取り回しに難点が見つかりました。
アウトランダーは車体の短さから3列目の居住空間には難があるものの、運転時の取り回しの良さや高い4WD性能が魅力だとわかりました。
そのうえで、CX-8は居住性重視のファミリーユーザー向き、アウトランダーは操作性・機能性重視のアクティブユーザー向きと位置づけました。
同じ3列シートSUVでも、その特性は様々ということがわかりました。
ご参考いただければ幸いです。
CX-8を限界値引から更に55万円安くなる方法!
CX-8も発売から4年が経過しました。
値引き額も発売当初からは緩くなったものの最近の車の価格は安全装備の充実もあって高価格化が進んでいますので、出来るだけ安く購入したいですね。
一般的に、フルモデルチェンジ直後やマイナーチェンジ直後の値引きは抑えられますが、そのような時にも限界と言われる値引きから更に安くCX-8を購入する方法があります。
それも簡単な方法なのですが、知らない方が多いのです。。
そんな方法を別記事で詳細にまとめていますので一度ご覧になってみて下さい。
ご覧いただいた通り、決して難しい内容ではありません。知っているか、知らないかだけの差です。
たったこれだけで、結果的に支払金額を抑えることができるのです。
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