車を選ぶうえで大切な判断材料のひとつに、「実際燃費(実燃費)」があります。

 

2018年の国内3列シートSUV販売台数トップを獲得し、今大人気のマツダのクロスオーバーSUV「CX-8」の購入を検討している人も多いのではないでしょうか。

 

CX-8の使用燃料はクリーンディーゼル(以下ディーゼル)とガソリンの2種類あり、それぞれ2WD・4WDのラインナップがあります。

 

もちろん、燃料のほか駆動方式(2WD・4WD)の違い、ターボ搭載の有無などで燃費の数値も変わります。

 

一般的には、「ガソリンよりもディーゼル」「4WDよりも2WD」のほうが燃費はよいとされていますが、それはCX-8にもあてはまるのでしょうか?

 

この記事では、CX-8のガソリンとディーゼルとの実燃費の違いを明らかにし、CX-8の主力とされている4WDの燃費が本当に悪いのかを検証していきます。

ガソリン・ディーゼル・ガソリンターボのカタログ燃費と実燃費

 

 

CX-8のラインナップは、大きく以下の4つに分類できます。

 

  • ガソリン(2WD)
  • ガソリンターボ(4WD)
  • ディーゼル(2WD)
  • ディーゼル(4WD)

 

ガソリンはノーマルの場合2WD、ターボ搭載の場合4WDとなります。

 

対してディーゼルは、2WD・4WDどちらにもターボエンジンが搭載されているのが特徴です。

 

それでは、ガソリン・ガソリンターボ・ディーゼルのカタログ燃費と実燃費と、それぞれの差がどのくらいあるのかを比較していきましょう。

 

 

燃費モード

ガソリン
(2WD)

ガソリン

ターボ
(4WD)

ディーゼル
(2WD)

ディーゼル
(4WD)

カタログ燃費

(WLTCモード)

12.4km/L

11.6km/L

15.8km/L

15.4km/L

(JC08モード)

13.4km/L

12.0km/L

実燃費

10.45km/L

8.7km/L

13.78km/L

12.56km/L

カタログ燃費ー実燃費

(WLTCモード)

1.95km/L

2.9km/L

2.02km/L

2.84km/L

(JC08モード)

2.95km/L

3.3km/L

カタログ燃費

に対する

実燃費割合

(WLTCモード)

84.3%

75%

87.2%

81.6%

(JC08モード)

78%

72.5%

 

1.カタログ燃費について

 

カタログ燃費には、従来のJC08モードとWLTCモードとがあります。

 

 

WLTCモードとは?

→「市街地」「郊外」「高速道路」の3つの走行モードを平均的な使用時間配分で構成した、  国際基準の燃費測定方法。

JC08モードとくらべて実際の燃費に近い内容と言われる

 

 

カタログ燃費を確認すると、ガソリン車はどちらのモードでも燃費の記載がありました。

 

<ガソリン>

 

 

WLTCモードの場合、ガソリンは12.4km/L、ガソリンターボが11.6km/Lとなっています。その差は、0.8km/Lです。

 

JC08モードの場合、ガソリンは13.4km/L、ガソリンターボは12.0km/Lとなっており、その差は1.4km/Lです。

 

<ディーゼル>

 

 

ディーゼルの場合、カタログ燃費はWLTCモードのみです。

 

ディーゼル2WDは15.8km/Lで、ガソリン・ディーゼルの中でも一番高い燃費数値となっています。

 

ですが、ディーゼル4WDは15.4km/Lと、その差わずか0.4km/Lです。

 

ガソリンと比べて、ディーゼル4WDは2WDにも引けを取らないほど燃費の数値がよいことがわかりました。

 

 

2.燃費について

 

今回は、燃費口コミサイトのe燃費の情報をもとに実燃費を調べました。

 

<ガソリン>

 

ガソリン10.45km/Lに対し、ガソリンターボが8.7km/Lとなっています。

その差は、1.75km/Lです。

 

<ディーゼル>

 

ディーゼル2WD13.78km/Lに対し、ディーゼル4WDは12.56km/Lとなっています。

その差は、1.28km/Lとなっており、実燃費においてもディーゼルのほうがガソリンよりも差が小さいことがわかりました。

 

(3)カタログ燃費と実燃費のまとめ

 

それぞれの燃費の数値を見てみると、やはりディーゼルのほうがガソリンよりも燃費がカタログ燃費と実燃費ともに良いことがわかりました。

 

JC08モード燃費の場合

 

カタログ燃費に対する実燃費達成率(実燃費/カタログ燃費)ですが、従来の燃費計算方法であるJC08モードの場合、一般的には、7割~8割ほどの燃費とされています。

 

ガソリンのJC08モードで見てみると、燃費達成率はガソリン・ガソリンターボとも7割台の実燃費でした。

 

達成率という点ではまずまずの及第点といえます。

 

対して実燃費に近いWTLCモードで比較した場合は、カタログ燃費に対する実際燃費の割合が良くなる傾向にあります。

 

WTLCモード燃費の場合

 

WTLCモードのみのディーゼルに関する燃費達成率は、2WD・4WDとも8割台の実燃費をキープしていることがわかりました。ガソリンのWTLCモードが7割後半~8割台の実燃費なので、ディーゼルがガソリンタイプ以上の割合となっています。

 

このことから、ディーゼルも、カタログ燃費に対しての実燃費の割合が比較的高いと考えてよいと思われます。

 

もう一つ注目した点は、ディーゼル同士で2WDと4WDのカタログ燃費(WLTCモード)を比較した差です。

 

ディーゼルのほうが2WDと4WDの差が0.4km/Lと少ない結果になりました。

 

ディーゼルは2WDと4WDどちらにもターボが搭載されているため、その分燃費の差が小さくなったことが考えられます。

 

このことから、ディーゼルの燃費の効率は2WD・4WDともにガソリンよりも良いことがわかりました。

 

次は、2WD同士と4WD同士それぞれの燃費について詳しく調べていきましょう。

 

 

2WDと4WDの燃費差

 

カタログ燃費はWLTCモードのみを記載しています。

 

2WD

4WD

ガソリン

ディーゼル 

ガソリン

ターボ

ディーゼル

カタログ燃費

(WLTC)

12.4km/L

15.8km/L

11.6km/L

15.4km/L

燃費差

(ディーゼル-ガソリン)

3.4km/L

3.8km/L

実燃費

10.45km/L

13.78km/L

8.7km/L

12.56km/L

燃費差

(ディーゼル-ガソリン)

3.33km/L

3.86km/L

 

1.2WD同士の燃費差

 

カタログ燃費・実燃費それぞれにおいて、ディーゼルのほうが約3.3km/L燃費が良いことがわかりました。

 

2.4WD同士の燃費差

 

カタログ燃費・実燃費それぞれにおいて、ディーゼルのほうが約3.8km/L燃費が良いことがわかりました。

 

3.2WDと4WDの燃費差のまとめ

 

上記の結果をもとに、2WDと4WDを比較してみると、ディーゼル4WDとガソリン4WDの燃費差が2WDの差よりも大きいことがわかります。

 

実燃費に至っては、ガソリン4WDのみ一桁の燃費となっています。その理由は、ターボエンジンの有無です。

 

ディーゼルは2WDと4WDどちらもターボが搭載されていますが、ガソリンの場合、2WDにはターボがありません。ガソリン4WDはターボが搭載されているので、ノンターボの2WDに比べてもカタログ燃費や実燃費が悪くなってしまいます。

 

もし4WDの購入を検討している場合は、燃費の良さからいっても「ディーゼル一択」といってもいいのではないでしょうか。

 

さて、ここまではCX-8の中で燃費を比較してきました。

 

次は、他社のライバル車との燃費を比較したうえで、CX-8の燃費は本当に悪いのかを検証していきます。

 

 

CX-8の燃費はライバル車と比較して悪い?

 

 

1.ライバル車の定義とは?

 

CX-8のディーゼル4WDを対象にしたうえで、国内3列シートSUVのなかからディーゼル4WDのライバル車をピックアップ、比較していきます。

 

2.ライバル対象車

 

今回は以下の3台を比較していきます。

 

 

  • トヨタ ランドクルーザープラド(以下ランクルプラド)
  • 日産 エクストレイル
  • 三菱 パジェロ

 

 

3.CX-8とライバル車との燃費比較

 

カタログ燃費

実燃費

カタログ-実燃費

CX-8(マツダ)

15.4km/L(WLTC)

12.56km/L

2.84km/L

ランクルプラド(トヨタ)

11.2~11.8km/L

(JC08)

10.52~10.54km/L

0.68~1.26km/L

エクストレイル(日産)

14.2km/L(JC08)

12.44km/L

1.76km/L

パジェロ(三菱)

10.4km/L (JC08)

9.15km/L

1.25km/L

 

 

(4)「CX-8の燃費はライバル車と比較して悪い?」のまとめ

 

CX-8のカタログ燃費はWLTCモードのみのため、他3台の計測モードとは異なります。

ですが、WLTCモードはより実燃費に近い数値として計測されるため、JC08モードよりも燃費の数値が小さくなっている、というになります。

 

このことから見ても、カタログ燃費・実燃費ともに燃費の数値自体がよいのはCX-8、ということになります。

 

この結果の一つの要因が、4WD方式の違いです。

 

ランクルプラドとエクストレイルは、どんな状況でもいつも四輪駆動で走行する“フルタイム方式(ALL 4WD)”をとっています。これに対してCX-8は、“スタンバイ方式”をとっています。雪道や未舗装の道を走行する時など、センサーで制御されて自動的に四輪駆動へと変わる、というものです。

 

一般的にはスタンバイ方式はフルタイム4WDよりも四輪駆動の時間が短いため、燃費が良いといわれています。

 

ちなみに、パジェロを調べてみると、フルタイム方式と自ら操作して2WDに変えるパートタイム方式の両方を備えた、三菱独自の方式をとっているとのことです。

 

さて、ライバル車と比べて燃費数値は高いことはわかりました。

 

今度はカタログ燃費と実燃費の差を見てみましょう。

 

なんと、CX-8が一番カタログ燃費と実燃費の差が大きい、ということが判明しました。

WLTCモードの数値はJC08モードより低く出るはずなのに、その差は一目瞭然です。

 

一方、燃費の数値自体は一番低いものの、カタログ燃費と実燃費の差が少ないのがランクルプラドです。

 

このように、CX-8のカタログ燃費の数値は高いが、カタログ燃費と実燃費との差は大きいということがわかりました。口コミサイトの中でも「燃費性能から見ると他のSUVに劣ると思う」と感じられる人もいたようです。

 

せっかくカタログ燃費が良くて選んでも、実際に運転したときの燃費が悪いと元も子もないですよね。

 

そこで、燃費向上のためにはどのようにすればいいのか、考えてみたいと思います。

 

 

CX-8の燃費向上策を考える

 

 

ここでは、燃費が落ちるいくつかの原因と、それに対する燃費向上策を調べてみました。

 

(1)燃費性能が落ちる原因は?

 

  • 車体が重い

 

CX-8の車両重量は、1710~1910kgと、およそ2トンもあります。

仮に軽自動車と比較してみると、重量は600~1000kgで、その差は歴然です。

重いものを動かすにはより多くの力が必要なため、重い車体ほど燃費が悪くなる傾向にあります。

 

  • 車に対して負担のかかるアクセルワークをしている

 

燃料は、アクセルを踏んだ分だけ消費をしています。

 

アクセルを踏んだまま信号前で急ブレーキをかけてしまうと必然的にアクセルを踏む時間が増え、燃費が無駄になってしまいます。

 

他、急発進や急加速などでアクセルを一気に踏み込むと急激に回転数が上がってしまうことで、燃費にも影響を与えてしまいます。

 

  • アイドリング時間が長い

 

停車などでアイドリング状態にある間もエンジンはかかっていますので、その間も、わずかながら燃料は消費されています。

 

他にも、短時間の駐車だからとエンジンをつけっぱなしにしていても、その短時間が積み重なってかなりの燃料を無駄にしているということになります。

 

  • 車のメンテナンスを怠っている

 

タイヤの空気圧がが適正でなかったり、エンジンオイルの劣化などが進むと、その分走行性能に影響が出て燃費が悪くなります。

 

 

(2)燃費を向上させるポイント

 

  • 車から不要な荷物をおろす

 

ただでさえ重量級の車両重量をさらに重くさせないためには「不要な荷物は載せない」のが一番です。荷室に積みっぱなしの荷物などがあればそれが本当に必要なのか確認し、車内には必要なもののみを積むようにしましょう。

 

  • 無駄なアクセルワークを控える

 

停止から加速させる際は、ブレーキから足を離していきなりアクセルを強く踏むのを避け、クリープ現象を使うのが有効です。

 

車が動いたら徐々にアクセルを踏み込み、徐々に加速を始めるとよいでしょう。

 

交差点に差し掛かりそうな時や下り坂の際は、、ブレーキもアクセルも踏まないエンジンブレーキを使用することで、不要な加減速を減らせて燃費もよくなります。

 

  • 駐車時のエンジン停止・運転時のアイドリングストップの活用

 

ちりも積もれば山となります。たった数分の駐車でもエンジンを切りましょう。

 

運転の際はアイドリングストップ(i-stop)の活用が有効です。

 

CX-8のi-stopは、ブレーキペダルを強く踏み込むことで、初めて作動するようになっています。ブレーキを踏むだけでは必ずも作動しません。

 

“ブレーキペダルを踏み込む=車のエンジンを止めたいです”という意思表示をすることで、初めてi-stopが作動する仕組みになっているためです。

 

信号待ちなど、長時間車を停めるというのがわかっているときはブレーキをしっかり踏み込んでエンジンを止め、i-stopをうまく操作していきましょう。

 

  1. 定期的な車のメンテナンスを行う

 

高速走行時・通常走行時で、適正となるタイヤ空気圧は異なります。長距離ドライブや高速走行前、ガソリンスタンドに立ち寄る場合など、給油と一緒に空気圧の点検も行うとよいでしょう。

 

ほか、タイヤの溝のチェックやノーマル・スタッドレスの適正な履き替え、エンジンオイルやオイルフィルター交換なども有効です。

 

定期点検はもちろん、燃費が悪くなったと感じた場合にはチェックしてみると良いでしょう。

 

3.燃費向上策のまとめ

 

今回は、日々の生活のなかでできる向上策をあげてみました。

 

重要なのは、重さなど車に対する抵抗をできるだけ少なくし、無駄な体力を使わせないことです。

 

乱暴に扱ってしまうと、車にも負担がかかり、燃費性能だけでなく車の故障にもつながりかねません。

 

車に対するちょっとした心がけを積み重ねていけば、燃費は向上するはずです。

 

 

まとめ

 

この記事では、CX-8のカタログ燃費・実燃費を明らかにし、ガソリンとディーゼル、2WDと4WDそれぞれで比較しました。

 

結果、CX-8で一番燃費性能がよいのはディーゼル2WDであることがわかりました。

 

CX-8の実燃費について、ガソリンとディーゼルの燃費差ですが、カタログ燃費が約3.4km/Lに対して実燃費は約3.3km/Lとカタログ燃費も実燃費も同じ約3km/L違うことがわかりました。

 

また、4WDについても同様に約3km/L違うことがわかりましたので、4WDだから特別悪いというわけではなさそうです。

 

 

皆さんのご参考になれば幸いです。

 

 

 

CX-8を限界値引から更に55万円安くなる方法!

 

CX-8も発売から4年が経過しました。

 

値引き額も発売当初からは緩くなったものの最近の車の価格は安全装備の充実もあって高価格化が進んでいますので、出来るだけ安く購入したいですね。

 

一般的に、フルモデルチェンジ直後やマイナーチェンジ直後の値引きは抑えられますが、そのような時にも限界と言われる値引きから更に安くCX-8を購入する方法があります。

 

それも簡単な方法なのですが、知らない方が多いのです。。

 

そんな方法を別記事で詳細にまとめていますので一度ご覧になってみて下さい。

 

>> 詳細はこちらからご覧いただけます!

 

ご覧いただいた通り、決して難しい内容ではありません。知っているか、知らないかだけの差です。

 

たったこれだけで、結果的に支払金額を抑えることができるのです。

 

>>  目次ページに戻る